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コラム

田端 到
田端 到

王様の馬券入門虎の巻

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2010年12月29日

Last Episode 勝負の終わり

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 私の好きなアメリカの長老カントリー歌手、ケニー・ロジャースに「ザ・ギャンブラー」という歌がある。
 汽車の中で出会ったギャンブラーが、ボトルに残ったウイスキーと引き換えに、ギャンブルの心得を伝授する
「テーブルについているときに、絶対にお金を数えてはいけない。勝負が終わったら、いくらでもお金を数える時間はあるのだから」
 原語詞は著作権の問題もあるだろうから、ベタな日本語訳にしてみた。

 まだ勝負が続いている間に「よしよし、3万円プラスだぞ」などと、収支を計算してはいけない。「この金で何を買おうか、ガールズバーにでも行こうか」などと余計なことを考えてしまったら、たとえ勝っていても負けの道が待っている。ギャンブルの真髄を突いた金言だ。
 麻雀でも、オーラスが近くなるとやたらに点棒ばかり数えている人がいるが、そういう人が上手だったためしはない。

 競馬の場合、「勝負の終わり」はどの時点になるのだろう。
 1日単位なのか、1年単位なのか。1日の勝負が終わったら、お金を数えてもいいのか。それとも1年が終わった時点で、収支を計算すればいいのか。
 おそらく競馬をやめるまで、一生、数えてはいけないのだと思う。競馬が続く限り、テーブルについた状態は続き、勝負は終わらない。途中でお金を数えても、それは途中経過でしかない。

 自分はなぜ競馬をやるのか、なんのために馬券を買うのか。2010年はそればかり考えていた。
 楽して小遣いを稼ぎたいという不純な動機で競馬を始めた人間が、その動機付けを失った場合、それでもまだ競馬を続ける意味があるのか。馬券目的でなくても楽しいと、今の競馬に対して本当に思えるのか。
 まあ、読者にとってはどうでもいい話だ。今の競馬はつまらないと文句を言いながら、それでもまだテーブルから離れられない人間は、たぶん一生、この魔物から逃げられないのだろうし、キャリア40年や50年の人もそんな上がり下がりを繰り返しながら競馬を続けてきたのだと思う。

 当連載は今回が最終回になります。超スローの中、外国人騎手だけが動き、外国人騎手が上位を独占した有馬記念。社台グループの生産馬が1着から7着まで独占した有馬記念。最後に素敵なグランプリを見せていただき、いい区切りになりました。
「ザ・ギャンブラー」にはこんな歌詞も出てくる(抜粋)。
「生き残るためには、いつ立ち去るべきか、続けるべきかを知らなくてはいけない。テーブルについているときに絶対にお金を数えてはいけない。勝負が終わったら、いくらでもお金を数える時間はあるのだから」

 中山金杯はミステリアスナイトでも買ってみようか。前走のディセンバーSは前残りの展開の中、直線で完全に前が詰まる不利。あれで人気が落ちるなら買いだ。
 出否微妙ながら気になるのが大穴シャインモーメント。父キングヘイロー×母父ブライアンズタイムという、中山金杯に似合う血統で、差しが決まる展開なら一発あってもおかしくない。
(当コラムは今回が最終回となります。ご愛読ありがとうございました)

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