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水上 学
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水上学の競馬雑記帳

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2015年01月21日

第9回 「ジェニュインの訃報」

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 1月19日、社台スタリオンステーションで余生を送っていたジェニュインが、放牧中の事故のために死亡したという知らせが、JRAのHPに掲載されていました。

 ジェニュインといっても馴染みの薄い方も多いかもしれませんが、サンデーサイレンスの初年度産駒の代表格であり、1995年の皐月賞、96年のマイルチャンピオンシップを制覇。種牡馬サンデーサイレンスにとって、初のクラシック制覇をもたらした記念すべき産駒でもありました。その他にはダービー2着、天皇賞秋2着、安田記念2着などが主な戦績。やや詰めの甘いところがあり、重賞勝ちは上記のGI2つだけという珍しい戦績の馬でした。

 青鹿毛の黒光りする馬体は父とそっくりでしたが、サンデーのような気性の粗さは微塵も見せず、実に折り合いの付けやすいレース巧者といった印象。母の父が、ボールドルーラー系だったこともあって、瞬発力には欠けるところがあり、距離にも限界がありましたが、ソツのない先行力が武器で、抽象的な「レースセンス」という言葉を具現化した馬だと勝手に思っていました。

 種牡馬としては、ハッキリ言って失敗に終わっており、中央の平地重賞を勝ったのは小倉2歳Sのメイプルロード1頭だけ、あとはジャンプ重賞勝ち馬を3頭、さらに個性派としては地方交流重賞で活躍したドンクールを出しています。しかしシャトル種牡馬としてオセアニアに渡った時の産駒には、GIのオーストラリアンC、クイーンエリザベスSを勝ったポンペイルーラーという成功例もあります。

 同期のタヤスツヨシ、プライムステージらと共に、その後日本競馬を変えることになる父サンデーサイレンスにいきなりの成功をもたらし、サンデー時代の礎を作った名馬として、その名はファンの記憶に残っていくはずです。そして個人的にですが、初めて1頭の馬に3万円以上の金額を入れたのがこのジェニュイン。95年天皇賞秋、4番人気でサクラチトセオーのハナ差2着となったレースでした。この時、ジェニュインがどうやっても、どんなケースでも3着は外さないと踏んで、初めて●万円の複勝を投じた思い出があります。最初から最後まで安心して見ていられたので、手に汗握ることもなし。ただ「強い先行馬の馬券を買うとこんなに楽な気持で見ていられるものか」と妙なところに得心した記憶があります。

 とてもフォトジェニックで、パドックを歩く姿は、とにかく私が40年間見た馬の中でベスト10に入るほどの美しさでした。今宵は彼のレースビデオを見ながら、別れを告げたいと思います。

<今週の競馬から>
 おととしからフェブラリーSの前哨戦となった東海S。ナムラビクターは中京得意で、ジェニュインのようなレース巧者。マクって良し先行して良し差しのタイプです。本番出走への賞金はすでに確保しているので、メイチではないとは思いますが、崩れるシーンも考えにくいでしょう。

※次回は2月4日更新予定です。

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