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コラム

半笑い×夏目耕四郎
半笑い×夏目耕四郎

ラップタイム首脳『快』談

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2011年12月22日

有馬記念で大団円となるか!? ついに最終回です!

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有馬記念で大団円となるか!? ついに最終回です!

--朝日杯フューチュリティステークスを制したのは単勝1番人気のアルフレード。オープン初挑戦ながら、既に重賞で好走経験のあった馬たちを一蹴しました。

夏:アルフレードは新馬戦で中山芝1600mを勝ち上がっていましたけど、これは道中がスローに緩んだレースで、2戦目のきんもくせい特別(新潟芝1600m外)もスローの上がり勝負。僕はまず前半であんなに付いていけるとは思っていなかったので、この馬に関しては完敗です。

半:これはビックリしましたね! ここまで超スローの上がり勝負でだけ勝ってきた馬が、スピードの要求される中山マイルのGIもぶち抜くなんて、本来はまずあり得ないことですから。可能性がない訳ではありませんが、それでいて1番人気ならば、ギャンブルとしては相当に買いづらいですよね。もちろん、スローとは言っても逃げ切りではなく前残りペースをしっかり差し切っていたので、僕も一応押さえの印は回したんですが……。それでも、急流を先行しての完勝というのは想定していませんでした。

夏:血統的にはマイル以下のスピードにも付いて行ける下地がありましたけど、実際に経験していないですからね。未経験の事象に対し、GIという舞台でいきなり対応してしまうセンス、もちろん能力もでしょうけど、大物である可能性はあると思います。……ただ、現時点ではスローの上がり勝負向きなのか、今回のような締まった流れで押しきれる持続ラップ向きなのかの判断は難しいですねぇ(苦笑)。

半:今回はテン3Fが34.5秒、中盤2Fが23.3秒ですか。ラップ的に恵まれの要素はなく、まっとうに強い競馬でしょう。過去の同レースと比べても速い流れで、スピードが測られたのは間違いありませんよね。ドリームジャーニー、セイウンワンダー、ローズキングダムといったスロー得意の末脚型がこのレースを勝つ場合、中盤は必ず24秒台で、こういうタイプがギアチェンジするタイミングのできる展開になっていましたから。もちろん「現時点でのマイラーとしての完成度が卓越しているだけ」かもしれないんですが、僕は「クラシックでも通用する超大物が、資質の高さでカバーした」可能性の方が高いかな、と思っています。今後も楽しみですね! ただ、今の馬場だとロスなく最内をずっと走れたのは絶好の要素なので、外枠から大外を回した3着レオアクティブ、5着ダローネガとの勝負付けが済んだとは思っていませんよ。

夏:ダローネガは引き続き要注意ですよね。中山マイルの外枠は差し、追込より先行馬の方が不利の度合いは大きいので、今回はまったく自分の競馬をしていないと思います。それでも5着に来るあたりが能力の高さだと思うし、中山なら特に注意しておきたいですね。

--今回は夏目さんが◎トウケイヘイロー、○サドンストーム、▲ローレルブレット、半笑いさんが◎ローレルブレット、○トウケイヘイロー、▲サドンストームと、お二方の印が非常に良く似ていた点も印象的でした。

夏:連載最終回で“お互いの愛”を再確認できて、僕は嬉しいですよ(爆笑)。

半:ホントに。やっぱ愛だろ、愛!ってことで(*^o^*)

夏:前回のコラムでも話しましたが、近年このレースでは、1600m以下の緩みないラップを好走してきた馬が毎年穴で馬券になっていました。印の序列こそ違えど、ラップタイムを見ている人なら自然とこの3頭に重い印を打っちゃうんじゃないですかね。

半:そうなんですよね。繰り返しになっちゃいますが、過去の例を見るとスローの1600mや1800mが得意な末脚タイプは流れ次第で来たり来なかったりする。一方、急流の1400mに実績のあるタイプは毎年馬券に絡んでいた訳で、こちらを中心にするのが合理的でしたから。ただ、結果的に枠も恵まれていたはずのサドンストームやローレルブレッドがすんなり先手を取れない急流だったのにもかかわらず、アルフレードやマイネルロブストは先行できた訳ですからね。これまでに見せていない資質を隠し持っていたということで、今回完敗したのはラップ予想の欠点と言えば欠点です。でも、今後の評価を即座に修正できるのが長所だとも思いますよ。

--お二方が高く評価していたトウケイヘイローは単勝9番人気ながらも4着に善戦。惜しかったですね。

夏:結果的に早仕掛けの形になりましたけど、あれが後藤浩輝騎手の味だし、「勝負どころでカベがなくなったら馬が自分でハミをとった」とかコメントしていらしたので、僕としては狙い通りでした。惜しい4着だったけど悔いはないです。馬券的には多大な被害でしたけど……。今回も先行した馬の中では、インを伸びた1〜2着馬以外では唯一掲示板に残っているわけで、この馬はかなり強いと思います。来年のマイル戦線の注目馬ですよ。

半:うん、今後が楽しみですね。 ただ、あれが騎手よりも馬の持ち味だとすれば、スプリンターとして開花しそうな予感もありますよね。

夏:そうですね。1200mでもやれるスピードがありますし。

半:今後の気性の成長によって変わってくるでしょうし、3歳春のマイル戦線までは能力でカバーできそうでもありますが、現状は「もっと短い距離で見てみたい馬」という印象です。



--2011年のJRA開催もいよいよラストウィーク。一年間の総決算とも言える一戦、有馬記念の展望をお願いします。

半:珍しいことに、今年は昨年の1〜7着馬がすべて出走を予定しているんですよね。

--昨年は出走取消だったローズキングダムもいて、さらに三冠馬のオルフェーヴルや宝塚記念を勝ったアーネストリーも参戦。豪華なメンバー構成になりました。

半:有馬記念を予想するうえでもっとも重要な参考レースは、やはり前年の有馬記念なんですよ。同じコースで行われる日経賞と比べても、道中のペースは格段に速くなることが多いですからね。出走メンバーも全然違いますし、要求される能力の高さも、資質の方向も、かなり違ってくるということでしょう。ここ9年の有馬記念で馬券になった馬(延べ27頭)のうち、2度好走した馬は延べ18頭。好走馬の大半は、いわゆる“リピーター”なんです。

--2回ずつ馬券に絡んだ馬が9頭、1回だけ馬券に絡んだ馬が9頭ですか。好走馬の1/3は既に有馬記念で好走経験のあった馬ということになりますから、確かに“リピーター”の占める割合は高いですね。

半:冬の競馬に対する適性はもちろん、秋競馬を使ってきてフレッシュとは言えない状態でも良いパフォーマンスを見せられるタフさが必要ですからね。しかも、厳しい流れで最後に急坂の待ち受ける2500m戦なのですから、“リピーター”が強いのも道理です。

--昨年の1〜7着馬に関しては、その内容を素直に評価すべきということでしょうか?

半:昨年の序列を完璧に信じられるかと言えば、決してそんなことはないと思います。その理由はふたつあって、ひとつは昨年の時点で3歳だった現4歳馬の変化。斤量が増える分だけマイナスなのか、それとも斤量増を凌駕するだけの成長があるのかを見極めなければなりません。……しかしまぁ、今年の4歳勢は花開かなかったですね。昨年末の時点でローズキングタムとヴィクトワールピサが古馬GIを勝って、「来年は凄いことになるぞ」という感じだったじゃないですか。天皇賞(春)のトゥザグローリーとか、宝塚記念のルーラーシップとか、実績以上と思える人気を集めていましたけど、結果を出すことはできなかった。

--確かに、4歳勢が今のところそれほど期待に応えられていない点はひとつのポイントになりそうです。

半:もうひとつ注意しなければならないのは、昨年の有馬記念が超スローペースだった点です。昨年より遅くなることはないでしょうから、その時に各馬のパフォーマンスがどう変わるのかを読む必要がある。4歳勢とペースの変化、このふたつを考えてください--というのが今年の有馬記念だと思います。

--昨年よりも速いペースになりそうというのは、やはりアーネストリーのような強力な先行馬がいるからでしょうか?

夏:アーネストリーはそうしないと勝てませんからね。アーネストリー的には“対ブエナビスタ”なわけでしょう? そう考えると、宝塚記念と同じ競馬をするしかない。

半:実際、今年の宝塚記念ではブエナビスタをはじめとする今回の有力馬を沈めているわけですからね。

--アーネストリーが別な競馬を選択する可能性は考えなくても良さそうですか?

半:うーん……。確かに、それはいい質問ですね。個人的には、宝塚記念の競馬と言うよりも、オールカマーの競馬をすると思います。

夏:あ〜、なるほどね。

--この対談でオールカマーの回顧を行った際に、お二方がアーネストリーのレースぶりを詳しく分析されていましたね。

夏:僕は「有馬記念でアーネストリーは買わない」と宣言しましたよ。

--「オールカマーや宝塚記念の、後半のラップのあるポイントに中山では差されてしまう理由が隠されている」とのことでした。

夏:当時ボカした部分の種明かしをしてしまうと、アーネストリーは坂がダメなタイプだと思うんですよ。オールカマーは「自分で流れを速くすれば克服する目もある」と思って見ていたんですが、結局そういう競馬はしなかった。また、2009年には日経賞で4着に敗れていますけど、VTRを何度見ても明らかに坂で止まっているんです。 中山で勝ちに行く競馬をする場合、GUくらいなら押し切れるかもしれないけど、GI級のメンバーが相手では絶対にやられると思います。

半:オールカマーはラスト5ハロンから緩めないという、底力の勝負にライバルを引きずり出してシバき倒したようなレース。あれで勝ったのですから、もしかしたらダイワスカーレットのようなレースができるのかもしれません。ただ、あの時の相手はコロンバスサークルやゲシュタルトだったわけで、今回のメンバーを相手に同じ競馬が通用するかは微妙なところ。正直、悩んでいます。

夏:今年の宝塚記念を完勝したことで、「グランプリコースに強いタイプなんだろう」と考えている方は多そうですが、冷静に考えると、昨年の宝塚記念(3着)ではコース適性のないブエナビスタ(2着)に差されているじゃないですか。今年の宝塚記念は状態的にピークだったと思いますし、今回も同じ状態で出て来るのならわかりませんが……。うーん、それでも日経賞を見る限りではやられると思うんだけどなぁ。やられた結果が3着だとしたら買わなければならないんですけど、さすがにこのメンバーですからね。

--アーネストリー以外にポイントとなりそうなのはどの馬でしょうか?

夏:さっき半さんが言っていたとおり、基本的に“リピーター”が強いレースなので、あとは新たに参戦するオルフェーヴルをどうするかが最大のポイントでしょう。

--中山の重賞を走っていない点に頭を悩ませている方が多そうですよね。

夏:そうですね。通常の年の三冠馬は中山芝2000m(皐月賞)を勝っているわけだから、「中山だったらこのくらい走ってくるんだろうな」というのがある程度は見えてくるじゃないですか。でも、オルフェーヴルは2歳時の芙蓉S(2着)しか中山を使っていませんし、直線の長いコースであれだけのパフォーマンスを見せていたのだから、直線の短いコースに替わるここで評価を下げるというのもひとつの考え方です。もっとも、この馬は2009年に有馬記念を勝ったドリームジャーニーの全弟でもあるわけで、「さぁ、どうしようか」という感じですよね。

--この馬自身のレースぶりは中山に向きそうですか?

夏:菊花賞のラップや3コーナーからの動きを見ていると、僕は正直「ダメではない」と思っています。

半:下り坂で加速してポジションを上げていくというのは、有馬記念で求められるレース運びと同じですよね。いわゆる“競馬の上手さ”を考えても、やっぱり10年に1頭とか、そのレベルの名馬なのかもしれません。

夏:東京のGI(皐月賞、日本ダービー)を速い上がりで勝っているのですから、本来なら菊花賞や有馬記念のようなレースだと脚が鈍ると考えるべきなんですよ。実際、僕は菊花賞でこの馬に“完敗”していますからね。 こういう存在のオルフェーヴルを序列のどこに組み込むかが勝負だと思います。オルフェーヴルが絡んだうえで昨年の上位馬も絡んだら、もう人気サイドの決着ですから。

--なるほど。こうしたポイントを踏まえたうえで、夏目さんのメルマガ半笑いさんのサイトではどんな最終結論が下されるのか、非常に楽しみです。


――さて、ご好評をいただいていた「半笑い×夏目耕四郎 ラップタイム首脳『快』談」ですが、残念ながら今回で一旦終了となります。約半年間、お疲れ様でした。

夏:あっという間でしたね。

――これまでにない形の対談企画でしたが、いかがでしたか?

夏:恋愛と一緒でね、最初の盛り上がりが凄かったですよ(笑)。お互いに夏のローカル開催を得意としているというのもあったんでしょうけど。

半:“熱”がありましたよね。そしてその後は惰性、みたいな……って、なんか僕らがそういう恋愛ばかりしているみたいじゃない(笑)。

夏:あー、それはマズいわ(笑)。

半:恋愛は勿論ですが、コラムも手を抜くことは一切なかったですよね!

夏:実際、毎週本当に楽しみでしたよ。自分が予想して印を打つ段階からこの対談のことも頭にあって、「次回の対談ではこう来るんじゃないかな」と想像するのが楽しかった。また恋愛みたいな話になっちゃうけど(笑)、「相手(半さん)は何を考えているんだろうな」と気にしながら予想して、実際にレースを観て、次の週に対談して……。毎週の競馬が新鮮でしたね。

半:当初は、もっとお互いの見解が被るんじゃないかと思っていたんですよ。まさに先週の朝日杯が“以心伝心”みたいな印になりましたけど、逆に“真っ向勝負”となるようなレースもあった。見えているものが違ったり、同じものが違うように見えていたり、そういう発見もありました。 そして、自分のことが良くわかるようになりましたね。「同じものでも、自分はこういう見方をする傾向があるんだな」と、これまでは意識していなかった部分が見えたように思います。

夏:それは僕もありますね。視点の違いはすごく勉強になった。

半:競馬って、常に読み切れて常に当たるものではありませんからね。なっちゃんだけが当たって「これが見えているのは凄いな」と思うこともあれば、僕だけが当たり「これは自分にしか見えていなかったんだな」と思うケースも当然あって、それは自信に繋がりましたよ。この点はお互い一緒だと思うんですけど。

--この対談企画がきっかけで生まれた新刊『ラップ理論の最高峰! 半笑い×夏目耕四郎のラップ思考だけで馬券が当たるメカニズム』(東邦出版)にもそういったお話がありましたね。

夏:そうですね。この本をガッツリ読んでいただければ、二人の共通点と相違点がよりハッキリとわかるのではないかと思います。

--読者の皆さんにもお楽しみいただけたようですし、またこういう機会があるといいですね。

夏:ええ。その時は喜んでやりますよ。

半:そうですね! 勝ち馬をズバリ指名する“予想”ではなく、「自分で考えてください」と読者に託すコラムを読んでくれる人が大勢いたということも、競馬ファンの進化を肌で感じられて嬉しかったです。

--お二方とも、本当にお疲れ様でした。

夏&半:ありがとうございました!

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