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柏木 集保
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2017年10月28日

天皇賞

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 台風接近にはまだ時間があり、秋雨前線の影響が少なければ雨は少ないのではないか。サトノアラジン[14](父ディープインパクト)を主軸としたが、残念ながら雨にたたられる危険が高くなった。

 ただ、本格化して「スローを追走の形を歓迎し、300mくらいに限られる切れ味発揮型」から脱皮し、素晴らしい内容で安田記念を制したサトノアラジンの評価は、あまり下げたくない。後方追走から、ほぼ直線だけのレースが多かったが、身体全体の動きが柔らかくなると同時に、切れ味に持続力を増してパワーアップ。

 安田記念では、ハイペースを置かれることなく追走し、サトノアラジンの前半1000m通過は「58秒0」だった。先行勢に追いつくまでに脚を使ったあと、苦しくなった坂上からまた伸びてみせた。それで1分31秒5だから以前とは明らかに違う。

 マイル戦が合うことは確かだが、さまざまな距離に挑戦した同馬は、3000mの菊花賞でも直線入り口で大きな不利がありながら、最後まで伸びて上がり34秒9。走破タイムは3分01秒9。マイラーではムリな内容だった。古馬になってから2000mは1戦だけ。香港で凡走しているが、距離不安はまずないと思える。

 安田記念と、1984年から2000mになった天皇賞(秋)の結びつきは予測されるより強く、両レースに挑戦した馬は17頭いる。うち半数近い8頭が「2つのGI」を勝っている。同じ東京の日本ダービーの2400mや、ジャパンC2400mより、はるかに安田記念と天皇賞(秋)の結びつきの方が強い。

 大跳びで、脚長の体型から、滑る渋馬場は合わないだろうが、タフな重馬場がまったくダメとは限らない。全姉ラキシスが快勝した不良馬場の15年の大阪杯2000mは、2着のキズナまで同じ「ストームキャットに牝馬に、ディープインパクト」の組み合わせだった。

 ディープインパクト産駒は重馬場は合っていないが、それは切れ味の優秀性が削がれるという意味で、重馬場が下手というのと必ずしも同義ではない。

 サトノアラジン兄弟の3代母ウォーターダンスは、重馬場巧者を輩出するニジンスキー。半兄にはパワーを誇りベルモントSなど米の2冠馬リトルカレント(父シーバード)がいる。

 また、ウォーターダンス兄妹の母であるルイアナの半兄には、輸入されて成功した種牡馬シャトーゲイ(ケンタッキーダービーなど米2冠)がいた。シャトーゲイは渋馬場巧者を出す種牡馬として人気があった。

 このシャトーゲイ、リトルカレント、サトノアラジンの母マジックストームの属するファミリーの代表馬の1頭は、サトノアラジンと近親にあたるのでほど近くはないが、重馬場の日本ダービーを圧勝し、日本馬としてアメリカで歴史的な1勝を挙げた時が芝の重馬場だったというハクチカラ(1957年の秋の天皇賞馬)である。

 雨にたたられると凡走しそうだが、苦しい理由をつけてサトノアラジンを買うが、重馬場になれば、同じサトノでも、サトノクラウン(父マルジュ。母方も欧州系)だろう。雨馬場だといつも以上に元気になるミルコ・デムーロが騎乗する。

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