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コラム

花岡 貴子
花岡 貴子

調教師(センセー)教えてっ!

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2010年10月27日

「今の状態は95%を超えているかな」

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佐々木晶三調教師

佐々木晶三調教師
 今週は天皇賞(秋)にアーネストリーを出走させる佐々木晶三調教師にお話をうかがいました。

 まずは、札幌記念について振り返ってください。
「馬場も小さいし、追い切りも思いきりはできなかったのですごく気を遣いました。でも、無事にあがってきたのでホッとした。出走メンバーは宝塚より弱いと思っていたし、宝塚であれだけ好走しているのでね。『負ける相手ではない』と自信を持っていきました。無事に勝って、自信どおりの結果が出てホッとしたし、次へのステップが踏めたと思いました。」

 札幌記念後の調整について教えてください。
「栗東ではなくいったん札幌に戻しました。暑い時期でしたが、夏負けもせずに順調に過ごしました。栗東に戻った当初はプールで調整しました。」

 今週の追い切りは坂路コースで佐藤哲騎手がまたがって行なわれました。1本目を15-15程度でこなした後の2本目。51.9-37.5-24.7-12.7というタイムで軽々と駆け上がっていました。
「"育てる"という意味での調教は先週の時点で終わっています。すでに体も出来ているのでね。今週は調整程度に行ないました。すごくいい動きだと思っていますよ。」

 アーネストリーとは、どんな馬でしょうか?
「精神も肉体もオンとオフの切り替えがうまい馬ですね。プールに入ると体が緩んでガタガタになるんですが、馬場で乗り出すとシャキッとします。珍しい馬で、速いところをやるたびに体が軽くなっていくのでね。何の不安もなくここまでこれましたね。」

 佐々木師は綿密な調教プランを立てて、そのとおりに実行するタイプの調教師。それゆえに「体が緩んでガタガタになる」のも計算し、思い描いたように馬体が変わってくるアーネストリーはすごく扱いやすく感じているようです。

 いまのアーネストリーの状態をこれまでと比較すると?
「宝塚が75%、札幌記念は80〜85%のデキでした。今は95を越えているかな、という気がします。肉体も精神も完成の域に近づいてきていますよ。欲を言えば、これを使ったらパーフェクトになるのでは?と思っています。完成に近いところにいることは確かです。宝塚記念で世界に通用する超一流の馬と戦って1馬身くらいしか負けていませんからね。その1馬身をどうやって取り返すか?という調教を課してGIが見えてきた気がしました。」

 いよいよ天皇賞ですね。
「枠や運も左右しますが、アーネストリー自身は2000メートルのスペシャルホースですからね。今週からBコース。速い時計での決着も望むところです。滑る馬場がよくないので、雨は降って欲しくないですね。宝塚記念の前までは道悪はうまいほうだと思っていたけど、宝塚記念で佐藤哲騎手が『ツルツル滑るのはよくない』というので考えを改めました。力のいる重い馬場は大丈夫だけど、水分で滑る馬場は下手な部類です。あと、馬場入場のとき、100メートルだけダートコースを横切らなければいけないのが嫌ですね。今のアーネストリーはまだそれを気にするので…。最高の舞台に最上の状態で出走させたい。だから、いきなり本馬場に入れる交渉もしてみたけれどダメだった。海外では、凱旋門賞でさえパドックすら出てこない馬もいる。そのあたりの規則が変わってくれたら嬉しいんですがね。」


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